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10458
大竹昭子: 迷走写真館へようこそ
見ることの可能性とともに、写真の根源が光りだす、かつてない写真エッセイ。独自の視点で、写真についての著作も話題を呼ぶ大竹昭子の最新刊。「一枚の写真を見るとは、どんなことなんだろう?」── 36名の写真作品が飾られた「迷走写真館」を通して、見ることの可能性を自在に掘り下げる。写真作品には作家名が付されておらず、写真そのものをつぶさに眺め、大いに想像し、言葉を紡ぎだす......写真はどこまでも視覚の、そして思索の探検へと誘ってくれる。荒木経惟、井津建郎、植田正治、須田一政、深瀬昌久、森山大道、他。
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10393
谷口昌良: 空を掴め ── 空像へ
仏教と写真の両輪を宿命とする谷口昌良。本書は禅僧白隠ゆかりの松の森を舞台をとしながらも、その世界への眼差しは焦点から解放され"無常"への眼差しへと敷衍する。白隠禅師が描いた多くの書画も「空 」への所為としてのものだったのかもしれない──、撮影を通してそう体感するようでもあったという一連の写真行為による作品を収録する本書は、仏教と写真の根幹から、自我と表現、表象への問いを私たちに投げかけると共に、実在と切り結ぶ「空像」としての写真のありようを立ち上がらせる。
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10381
上田義彦: いつでも夢を
今なお広告写真の金字塔と言える上田義彦の撮影したサントリーウーロン茶のシリーズ。静謐な光、大陸の風景とともに、そこでの人々の営みと存在が写し出されたイメージは、見る人の胸に響き、忘れがたい余韻を残した。1990年から2011年、中国が大きく変貌した時代に撮られたこのシリーズは、桂林、瀋陽、上海、大連など中国各地を時間をかけて巡る旅のなかで生まれ、偶発的に遭遇した光景や情景なども含まれる。旅で出会った人がそのまま広告の一枚に登場したり、土地の風景が写真を導く在り方は、広告文化を育む当時の土壌を感じさせる。
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10245
奥山由之/ Yoshiyuki Okuyama: windows(サイン入り・特別限定版)
窓を通して人々を描く、"東京"のポートレート。2020年4月から2022年11月まで、東京都内で約10万枚の不透明なガラス窓を撮影したシリーズ。奥山由之が初めてデジタルカメラを用いて撮影したこれらの写真群から724点を、白い外壁をイメージした布装ハードカバーに収載する。 路面に面した窓の不透明なガラス越しに透けて見える屋内のさまざまな日用品。窓枠に沿ってトリミングされた内部の空間は抽象的な模様となり、外部の影や映り込みも宿しながら、そこに暮らす誰かの存在を想像させる。
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10162
上田義彦: 椿の庭
写真家として重要な軌跡を辿ってきた上田義彦が、長年抱いてきたテーマをもとに初監督、脚本、撮影を務めた映画『椿の庭』のフィルムから切り出され、少しの言葉とともに構成された写真集。人がそれぞれに抱える喪失と記憶の揺らぎを秘めつつ庭の傍で営まれる暮らしの所作。季節の巡りと響き合いながら生の、そして死への時間が進むなかに、静謐であり切実である美しさが立ち昇ってくる。写真と映像、本と映画のあいだに在ってこの一冊は、手に取るひとりひとりと交わり、さまざまな記憶と今を呼び覚ます。
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10051
上田義彦: Mater
自然、人、すべてを対等に捉え根源的な生命としての存在を表す、上田義彦の写真集。月の光のもとで撮影された滝や渓谷と女性の身体とが、一対として現れる。漆黒の闇の奥に見える水流、たゆたう身体。生命の源として在るそれらと呼びかわすように、タイトルはラテン語の「Māter」(マーター、母・源、の意)から採られた。1990年に撮影したアメリカインディアンの聖なる森「Quinault」2011年に屋久島の森を撮った「Materia」2017年の「林檎の木」に続くこのシリーズは、命の根源をたどる旅のなかにある。
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10098
野口里佳:不思議な力 /Rika Noguchi: Small Miracles 表紙Bきゅうり
野口里佳はこれまでに、水中や高地、宇宙といった未知の領域と人間との関わりをテーマにした作品を手がけてきた。近年では、日常や周囲に満ちる無数の小さな謎の探求を通して、見るものの感 覚や想像を解き放つような表現を追求している。本書では30年にわたる野口の過去の 作品シリーズと近作、新作を、それぞれの作品が呼応しあうように構成し、その作品 表現に通底する本質と魅力を浮かび上がらせる。
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10064
山内悠: 夜明け(特別版)
地球と宇宙の境界線、雲平線(うんぺいせん)の彼方に日が昇り、訪れる「夜明け」。地上3000メートルの高さにある富士山七合目の山小屋で600日間、山内悠は「夜明け」を追い求めた。宇宙と地球の狭間に広がる光景をまえに、私たち自身の存在を、その生命体としての在り方を体感する写真集。特別版は、A3サイズと大きく、かつ開きやすくなり、宇宙の絵本のような広がりが感じられる。
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9743
ぎこちない会話への対応策 ─ 第三波フェミニズムの視点で
ゲストキュレーターのアーティスト・長島有里枝が、1990年代以降に活動を始めた10作家の作品について、フェミニズムの視点から新たな解釈可能性を見いだす試みとしての展覧会、「ぎこちない会話への対応策ー第三波フェミニズムの視点で」展(金沢21世紀美術館)に関連して出版。展覧会に出展した10名の作家(長島有里枝/さとうりさ/木村友紀/潘逸舟/藤岡亜弥/ミヤギフトシ/ミヨ・スティーブンス - ガンダーラ/小林耕平/岩根愛/渡辺豪)に加え、ゲストとして参加した3名の作家のページが収載する。
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9320
Decades(No.1 2000_20 Issue)
写真家・岩根愛の呼びかけに、石内都、アントワーヌ・ダガタ、骆丹、ERIC、キム・ジンヒ、沈昭良、石川竜一、 ベク・スンウ、マンデラ・ハドソンら10名の写真家たちが呼応して実現した写真雑誌。コロナで世界の行き来が分断される中、いま同じ時間に生きる写真家は、各地で何を考え制作しているのか。 日本、フランス、中国、香港、韓国、台湾、アメリカ。それぞれの時間が凝縮されたフォトストーリーとエッセイにより、「20年間」という時間軸を1冊に綴じ込める。
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9277
Eriko Koga / 古賀絵里子: 『Bell』
『Bell』はこれまで「日常の中にある普遍的なもの」に惹かれ写真に託してきた古賀絵里子が、平安時代に成立した伝説「安珍清姫物語」とその後日談に着想を得て、制作したシリーズ。「誰もが安珍であり、誰もが清姫である」という視点から、性別を超えた人の情動や移ろい、社会との摩擦を掬いとっていく。
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9276
Eriko Koga / 古賀絵里子: TRYADHVAN(サイン本)
「TRYADHVAN」(トリャドヴァン)は、サンスクリット語で三世(過去世、現在世、未来世」をあらわす仏教用語。 僧侶と結ばれ寺院に暮らす古賀にとって、日々にその時間の巡りや因縁は息づくものであっただろう。そして授かった新たな命の存在により、古賀はさらに未知の時間の深みへと触れていく。
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