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No. p2507
東松照明: 新編 太陽の鉛筆(古書)
18,000円(税込19,800円)

 
1975年に刊行され既に絶版となって久しい東松照明の代表作『太陽の鉛筆』を新たな装いで蘇らせた『太陽の鉛筆 2015』と、『太陽の鉛筆』以後の作品から103点を選び『太陽の鉛 筆』に込められた南方への眼差しを引き継ぐ新たな編集意図によって配列した『太陽の鉛筆 1975』の二冊組。大部分の写真イメージは原ネガのスキャンデータを調整し作 成されたデジタル・プリントを原版として使用し、その陰翳と質感を晩年の東松照明の意図に沿うように刷新している。2冊セット p280+152 26x23cm 228+103photo ソフトカバー・スリップ ケース付き 2015 Japanese

 東松照明は1969年に沖縄と出会って以来、1970年代前半はほぼ沖縄を中心に活動し、その成果として1975年に『太陽の鉛筆』(毎日新聞社)が刊行されました。東松が沖縄へ渡った契機の一つは、代表作「占領」シリーズの延長上に沖縄の基地の実態を撮影することにありましたが、『太陽の鉛筆』はある意味で脱占領宣言であり、脱アメリカや脱日本であり、最終的には脱国家の思考実践だったといえます。 そこ には国境や領土や所有といった概念を拒もうとする精神の営みが波打ち、島々を分断させず、やがてその視線は日本という枠を超えて東南アジアへと展開しました。歴史や土地の制約からの自由を求める人間の脱領土的で群島的な想像力がイメージとして結実した『太陽の鉛筆』は、東松照明の代表作として屹立しています。  『太陽の鉛筆』の沖縄編には宮古島での7カ月の生活を綴った6つのエッセイと、宮古島や周辺の島々を撮影した150点の写真が収められています。 また東南アジア編は台湾の基隆や淡水、霧社や墾 丁、フィリピンのミンダナオ島のサンボアンガ、マニラ、インドネシアのジャワ島のジャカルタ、ソロ、バリ島、マレーシアのマラッカ、タンピン、ベトナムのサイゴン、タイのランバン、チェンマイ、アユタヤ、シンガポールなど7ヶ国17地域にわたる島々が撮影され、さらに東南アジアと地続きであるかのような沖縄の渡嘉敷、那覇、普天間、コザも含めた80点の写真で構成されています。 東松はその島々 の配置によって、沖縄や八重山での生活で直感した南からの流れやその系譜の向こう側へ旅しようとしたのでしょうか。(publisher's description)

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