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No. 9551
神村光洋: 不在を撮る
3,900円(税込4,290円)

 
写真家・神村光洋が商業写真の仕事の合間を縫って取り組んできた「建築」を被写体とした作品、全101点。大きく3つのパートで構成される本書の前半は「不在の光景」として1980年代後半から2000年代に制作された白黒写真の4つのシリーズ--建築物に反射した太陽光が都市に纏う様子を撮影した「スペクトログラム」、バブル経済の土地投機により個人商店や住宅が立ち退いた空き地に露わになった構造物を撮影した「壁」、消えゆく商店街をスナップした「街」、そして街を行き交う人々が〈置き忘れた〉影を写し撮ろうとした「通過者」を収録。前半と後半のあいだには、「習作 1968」として神村の学生時代の写真 9 点を差し込み、「不在」の中に市民の気配を感じさせる神村の写真の原点を探る。後半はカラー写真35点を掲載。世界各都市の動物園をめぐり、動物が姿をみせないタイミングで飼育施設を撮影した代表作「動物園」ではカメラをとおして〈見る者 / 見られる者〉という関係、空間のコンテクストのひずみを見つめ、舞台装置としての動物園を描きだす。さらに「無限遠の先」として現在進行中の意欲作から8点を発表。巻末に美術史家・伊藤俊治の批評「不在を撮る」を収録。



[神村光洋(Mitsuhiro Kamimura)]
1948 年東京生まれ。1966 年日本大学写真学科入学、1969 年同校を中退後、フリーランスのカメラマンとして商業写真の分野で活動。個展「ZOO」(1998, 銀座ニコンサロン )で第23回伊奈信男賞受賞。

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