森山大道が1972年から1973年にかけて自費出版で発行していた幻の雑誌「記録」。2006年に34年の年月を経て蘇り現在に至る森山大道個人写真誌の2018年に出版された第39号。120p 28x22cm ソフトカバー2018
いまや“チョロスナ”という言葉は死語である。
ぼくがフリーカメラマンになった半世紀もまえには、まだ日本の写真家の間ではこの言葉が生きていたはずだ。つまり路上でカメラマンがカメラを手にチョロリ、チョロリと街頭撮影をするさまを言い表した言葉であった。
しかるに、現在(いま)ではもうこのようなかたちで路上スナップをするカメラマンたちが、きわめて少なくなってしまったように思える。つまり、肖像権とかプライバシー侵害などといった社会的通念や規制による牽制や自粛によるところがあるのだろうか。ただ、そうしたことだけではなくて、むしろ時代とともに写真の世界そのものの在り様の変化によるところが大きいような気がする。
ところがぼくは、そんな風潮でありながら、いまだに“チョロスナ”を日々続けっぱなしである。見方によっては“盗撮”とも思われかねないカメラワークで、ポケットカメラによる路上スナップをえんえんとくりかえしているわけだ。
−森山大道 後書きより
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